舌下免疫療法を始めました!
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花粉症・アレルギー治療の「新たな治療」:舌下免疫療法とは?
毎年、スギ花粉の飛散時期やハウスダストに悩まされ、点鼻薬や抗アレルギー薬、点眼薬で「その場しのぎ」を繰り返してはいませんか?
これまでの一般的な薬物療法は、いわば溢れ出した症状に「フタ」をする対症療法に過ぎませんでした。
当院で導入開始した「舌下免疫療法」は、アレルギー治療のパラダイムシフトとも言える画期的なアプローチです。当院の院長は、2018年に名古屋で開催されていた講習に参加しており、いつでもできる体制はしておりましたがその後、コロナ禍(COVID-19パンデミック)にもなり、患者さんにお伝えする機会を逸しておりました。今回、患者さんからの問い合わせも増えてきたため、開始する準備を整うこととなりました。
1. 薬で「フタをする」から、体質を「根本から変える」へ
従来の薬が「症状を抑え込む、やわらげる」ものであるのに対し、舌下免疫療法はアレルギーの原因(アレルゲン)そのものを少量ずつ体内に取り入れ、体を慣らしていく治療法です。専門用語ではこれを「免疫寛容(めんえきかんよう)」と呼びます。
「アレルゲンを少量から投与することで、体をアレルゲンに慣らし、症状を和らげたり、根本的な体質改善が期待できる治療法です。」
この治療が目指すのは、一時的な緩和ではなく、体質そのものの変革です。
推奨治療期間: 3~5年の継続が推奨されます。
期待できる未来: 完全に症状を抑える「治癒」の可能性や、治療終了後も長期にわたり症状を抑制する効果が期待できます。
まさに、一生付き合うと思っていたアレルギー体質を根底から見直すための唯一の手段なのです。
2. たった1分、舌の下で「待つ」だけのシンプルな治療法
「免疫療法」と聞くと、通院して注射を打つ痛い治療を想像されるかもしれません。しかし、本療法は自宅で、わずか1分間お薬を舌の下に保持するだけという驚くほどシンプルな手順で完結します。
ここでお伝えしたい「プロの視点」があります。 シダキュアやミティキュア、アテリアといった錠剤は、非常に湿気に弱く、驚くほど柔らかい性質を持っています。必ず乾いた指で取り扱い、パッケージから出したらすぐに服用してください。
【服用の厳格なルール】
舌の下に乗せ、唾液で溶かしながら1分間保持する。
飲み込んだ後、5分間はうがいや飲食を控える。
このわずかな時間を守ることが、粘膜から成分を正しく吸収させ、治療効果を最大化するための鉄則です。
3. スギとダニ、まさかの「同時攻略」が可能
「スギ花粉症も辛いが、一年中ダニアレルギーにも悩まされている」という方は少なくありません。実は、スギ花粉症(シダキュア)とダニアレルギー(ミティキュア)の治療は並行して行うことが可能です。
ただし、安全性を最優先するため、当院では以下の臨床ルールを設けています。
1ヶ月のインターバル: 1種類目の薬を開始して1ヶ月間、副作用がないことを確認してから2種類目を追加します。
原因の特定: 併用開始後の1ヶ月間は、万が一副作用が出た際に「どちらの薬が原因か」を即座に判断できるよう、朝と夕に分けて服用していただきます。
このステップを踏むことで、リスクを最小限に抑えつつ、二つの悩みを同時に解決する道が開けます。
4. 服用前後2時間の「制限」— 生理学的理由と安全性の確保
舌下免疫療法において、最も注意が必要なのが「服用前後2時間の激しい運動・入浴・アルコール摂取の禁止」です。これには明確な生理学的理由があります。
これらの行為は全身の血行を促進します。すると、舌の粘膜から吸収されたアレルゲンが通常よりも急速に全身へ回り、重篤なアレルギー反応を誘発するリスクが高まるのです。
【重大な副作用:ショック、アナフィラキシー】
極めて稀ですが、医薬品投与後30分以内に、息苦しさや意識の混濁を伴う「アナフィラキシー」が起こる可能性があります。
そのため、初回投与は、クリニックの院内で内服し、30分間待機していただき、万が一に備えます。(実は、この重大な副作用は、どんな薬やワクチン、痛み止めの注射などでも可能性はあるものでもあります。)
そこで初回は大事をとり、少しでもリスクを回避するために血行が良くなる行動は厳禁なのです。
また、比較的起こりやすい主な副作用として以下が挙げられます。
口の中の浮腫(はれ)、かゆみ、不快感
唇の腫れ、喉の刺激感
耳のかゆみ
これらは体がアレルゲンに反応しているサインです。異常を感じた際は、直ちに医師へご相談ください。
5. 意外と早い?効果実感のタイミングと「開始時期」の注意
「数年もかかるなら、今シーズンの花粉にはもう間に合わない」というのは誤解です。シダキュアの場合、適切に治療を開始すれば、治療後初めて迎えるスギ花粉シーズンから、以下のような明確な効果が期待できます。
くしゃみ、鼻水、鼻づまりの劇的な緩和
涙目、目のかゆみの改善
併用するアレルギー薬(点眼・内服など)の使用量減少
学習や仕事、睡眠の質(QOL)の向上
ただし、一点だけ重要なルールがあります。スギ花粉症の治療は、スギ花粉が飛散している真っ最中には開始できません。 住んでいる地域により異なりますが、北陸でのスギ花粉の飛散時期は、2月~5月です。この時期に初期の最初の2週間投与を開始することさえ回避することが重要になります。
体の反応が過敏になっている時期を避け、飛散シーズンが終わった時期から計画的に始めることが「新常識」を成功させる鍵となります。 詳細は、コチラのページをご覧ください!




