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アレルギー疾患には、鼻炎や結膜炎、皮膚炎などの症状を呈する花粉やダニやハウスダストなどが原因のもの。アレルギー性鼻炎、結膜炎、皮膚炎

 アレルギー性鼻炎の基本は、ステロイド点鼻薬であり、その効果を高めるために抗アレルギーの経口薬を併用するというのが世界の常識となっており、慣習的な日本の非アレルギー専門医の内服のみの治療はあまり、効果的ではないということになっています。(ただし、市販の血管収縮薬の点鼻薬は控えましょう)

 気管支内がアレルギ反応で狭くなり呼吸苦を呈する気管支喘息昔は、気管支拡張薬の飲み薬や点滴などが効果的とされていましたが、その効果は現在は、否定されており基本は吸入薬(気管支拡張薬・ステロイド)となり、

それだけで不十分な場合に抗アレルギー薬を補助するといった治療をするのが基本となっています。気管支喘息の診断はわかりやすい発作時でない限り、非常に診断が難しいことがあります。呼吸機能検査、呼気NO測定なども併用して、初めて診断に近づけることもありますが、​この呼吸機能検査は、手技がなかなか難しく、患者さんがうまく呼気を出しきれないとその結果があまり信用できない結果となり、なんでもかんでも喘息という診断にもなってしまいがちです。ゆえに、詳細な問診とともに吸入薬(気管支拡張薬・ステロイド)のトライアルで奏功するなどの治療学的診断ということなども含め、総合的に判断する必要性があります。

 咳喘息という一般の喘息とは少し異なる疾患があるのですが、これは、教科書的には6~8週間咳が長引いた場合に初めて疑う病気なのですが、3週間以内の急性期の咳をなんでもかんでも咳喘息という安易な診断をしてしまう医師が多く、呼吸器内科を標榜されている医師の方々にも散見されることも多く、その見極めを慎重にすることが重要になります。この病気は、確定診断をすると10~30%は通常に気管支喘息となってしまうこともあり、咳がおさまっても1年ぐらいは継続して経過を診ていく必要性があります。持病のようになることはないので、咳がでるたびに十分な説明なく、毎回咳喘息と診断されるも咳がすぐ改善しない場合には、そもそも喘息ですらない可能性。もしくは、咳喘息ではなく、通常の気管支喘息である可能性があります。この診断の見極めをしっかりしないと不要な薬を永遠と継続させてしまうことになったり、継続しないといけない薬を中断させてしまうことになったりするので非常に重要なポイントになります。

 喘息の診断は、難しいことも多く、長期の経過で「咳喘息」と診断したものが、実は「気管支喘息」であったという診断という判断をすることになるケースも多くはありません。

 

 咳症状は、感染症とアレルギー疾患なども含め、幅広い総合的な知識と経験のある医師による見極めが重要となり、専門的な知識や経験のある医師でも経過をみていかないとなかなか、確定診断に至ることができないのです。

 その説明をわかりやすく説明するのも難しいこともあり、どの医師も苦慮しています。「怖い病気や重症化するような状態・病気ではなさそうだから大丈夫ですよ。」と説明しても「たいしたことないと言われてしまった」と受け止める方もおられれば、「安心しました!」と安堵される方もおられたりと説明やコミュニケーションの個々の対応の難しさがあります。院長も日々、医学知識をアップデートしながら、経験も日々積みながら、いかに安心して頂きつつ、正しい診断ができ、患者さんのつらい咳症状を少しでも早く緩和していくことができるようにそして、うまく伝えられるように精進をしています。しかし、まだまだ、未熟にてうまくいかないことも。。。

 蕁麻疹(じんましん)は、約73%が原因がはっきりしないとされています。やみくもに採血で原因精査というのは難しく、詳細な背景を確認しながら、想定していくことになります。採血結果すれば、原因特定ということが出来ないため、総合的に判断することが必要になります。抗ヒスタミン薬(抗アレルギー薬)は、昔は眠気の強い第1世代という古めの薬がいいというイメージが多かったようですが、今はその効果は医学的に否定され、眠気の副作用の少ない、第2世代・第3世代の薬剤を1種類だけでよいということになっています。効果が不十分な場合には、第1世代も併用するという慣習的な処方ではなく、漢方薬なども含めて、違う部位をブロック・調整することにより効果を高めるという考え方での処方が効果的です。これは、アレルギー性鼻炎(花粉症など)も同様です。いまや眠気の強い抗ヒスタミン薬(抗アレルギー薬)はデメリットでしかないというのが現代の考え方となっています。

 アトピー性皮膚炎もアレルギーが関与した皮膚の疾患です。これは慢性的に皮膚が感想している状態から、かゆみをきたすことになる皮膚の病気で、この病気も昔と考え方がかなり変わってきています。皮膚科を標榜されている医師の中でも軟膏を塗り方の指導を具体的に徹底指導されていないことも多く、患者さんの塗り方・量が不十分なために効果が不十分だったりすることもあるようです。ステロイド軟膏もひどくなった場合にだけ使用する【リアクティブ療法】だけでなく、症状を未然に防ぐ【プロアクティブ療法】というのも必要になり、患者さんの状態により、治療法をオーダーメイドで対応していく必要性があります。

 今は、ステロイド軟膏以外のプロトピック軟膏🄬やコレクチム軟膏🄬や重症難治性の場合の内服薬や注射薬も国内で使用できるようになり、かなりアトピー性皮膚炎の治療と考え方は変わってきました。

 花粉症は、アレルギー性鼻炎、結膜炎が花粉によりアレルギー反応がでるものの一般名(俗称)のことであり、ハウスダストやダニ、イヌやネコの毛やフケで反応するものは原因が異なるものでしかなく、病態としては同じで治療法も同じになります。

 

花粉症の治療で、耳鼻咽喉科医/内科医/小児科医でも市販薬でも間違った?誤解されたままの治療をされていることが多かったりします

 

基本は、ステロイド点鼻薬

これは、鼻炎、鼻閉、眼症状にも効果あり!1日1回で1日効果が期待でき、液体/霧状液体/粉末タイプの3種があります。

実は、コレだけ奏功することが多かったりします。

妊娠中も基本的に使用可能。

市販の点鼻薬は、血管収縮剤にて即効性はあるが、連用すると依存性や薬剤性肥厚性鼻炎となり、頻用してはならない。

ゆえにステロイド点鼻薬がベスト。これは市販薬にはありません。

 

イメージとして

ステロイド点鼻薬 だけで奏功しない場合に、抗ヒスタミン薬の内服を追加併用します。

言い方を変えるとステロイド点鼻薬の効果を高めるために、抗ヒスタミン薬(抗アレルギー薬)を併用するみたいな感じになります。

しかし、眼症状には、あまり効果がないため、眼症状には点眼薬を追加

1日2回で1日効果が期待でき、しかも、コンタクトの上からも使用可能なアレジオン点眼薬0.1%点眼薬もあります。

それでも眼症状に効果が不十分な場合にステロイド点眼薬も可。

しかし、眼圧があがるリスクなどもあり、緑内障の方には使用禁忌。

 

抗ヒスタミン薬(抗アレルギー薬)は、昔は眠気の強い第1世代の方が効果が高いとされていましたが、現在の医療ではその根拠はなく、

眠気の少ない第2世代の方が効果も副作用的にもベストになります。

第1世代は、前立腺肥大症や緑内障の方には禁忌で、眠気や口渇も非常に強く、メリットなし。

皮膚疾患領域にもそういう迷信がいまだに残っている・・・。

効果を高めるために第2世代に第1世代を併用しても効果があがるよりもデメリットが勝ります。

 

第2世代の中には、倍量投与で若干効果が高まる保険適応のある薬剤もあり、アレルギー診療に専門的な知識のある当院の院長に相談ください。授乳中/妊娠中でも投与可能な薬剤の提案もさせて頂いています。

運転や機械操作などの際に注意事項のある抗ヒスタミン薬は、事故などがあった場合に争点のなるため、やはり、出来る限り注意事項のない抗ヒスタミン薬がよいですよね。

即効性はないのですが、鼻閉改善効果を高めるためにキプレス・シングレア(モンテルカストナトリウム):抗ロイコトリエン拮抗薬を併用することもあります。

上記の処方しても日によってはひどすぎて効果がない場合には、

経口ステロイド薬の頓服(ひどい日だけで内服)適応となり、説明のうえ処方させて頂いています。

しかし、継続して内服し過ぎると副作用が勝ることがありますので、院長の説明を確認の上、上手にお使いください。

上記以外に、舌下免疫療法や外科的治療法もありますので、詳細は院長に相談してください。

ケナコルト筋注(ステロイド)で1シーズン効果があるとし、実施する専門外や昔ながらの医療をされている医療機関がいまだにあるようですが、今は、副作用の数ヶ月継続するなどデメリットも多く、学会としては推奨していません。かなり昔から・・・

 

ふる~い日本独自の薬の中に

セレスタミン配合錠(ベタメタゾン/d-クロルフェニラミンマレイン酸塩錠)という半分がステロイド、半分が第1世代抗ヒスタミン薬の合剤があります・・・。

 

これはデメリットでしかなく、世界的にはあり得ない薬剤だったりします。

ステロイドでもあるので、安易に継続して内服することで免疫抑制や血糖値上昇、緑内障のリスクなどのデメリットが勝り、第1世代の中でも眠気や口渇の強い薬剤でもあるため、運転や機械操作などは不可であり、集中力も下がります。

毎日のネブライザー通院を提案する?ところが一部にあるようが、メリットよりデメリットが勝り、上記の薬剤をきちんと選択して継続すれば、ほとんどの方は改善します。

​アレルギー治療も、昔の常識が今の非常識になっていることも多いのです。

アレルギーに関する情報サイト    アレルギーポータルサイト 一般向けアレルギー疾患本棚

​アレルギー疾患外来

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