プライマリ ケア/総合診療
感染症診療&アレルギー診療に強い!
乳幼児~高齢者&幅広い診療域まで対応

希惺会
青いイルカの
メスの握れる!
聞く/見る/見せる/説明する
診て、見極める!
講演/取材依頼は
上記メールアドレスにて
お願いします。
注:メールや電話での医療/健康に関する相談や診察は
対応できませんのでご了承ください。その際には、
対面診察にて宜しくお願い致します。
050ー3355ー7626
ED(勃起不全)とは
「満足な性行為を行うのに十分な勃起を得られない、または維持できない状態が維持されること」がEDの定義です。
その発症は、器質性(血管・神経・ホルモン低下:内科的疾患や泌尿器科的疾患)・薬物など)、機能性(心因性的要因)混合的に分類
されます。混合型が多いが臨床的な特徴で、運動不足、暴飲暴食、喫煙、不眠が悪影響を及ぼしてEDとなるケースも見られます。
現代の日本では、 男性の約1130万人がEDと言われていますから、けっして珍しい症状ではありません。
日本は他国と比べて「ED大国」
EDの有病率に関する国際的な比較調査で、驚くべき事実が明らかになっています。
ブラジル、イタリア、マレーシア、日本の40〜70歳の男性を対象に行われた調査によると、日本のED有病率は他国に比べて突出して高いことが示されました。
年齢などの要因を調整した後の有病率は、ブラジルが15.5%、イタリアが17.2%、マレーシアが22.4%でした。これに対し、日本の有病率は34.5%と、ガイドラインでも「極めて高かった」と記述されるほどの数値です。
この結果は、日本人男性にとってEDが決して他人事ではなく、公衆衛生上の重要な課題であることを示しています。しかし、この事実は社会的にあまり議論されていません。
「いびき」の悩み、睡眠時無呼吸症候群との知られざる関係
EDの原因として、睡眠の質が深く関わっていることも、日本性機能学会と日本泌尿器科学会が共同で編集した「ED診療ガイドライン」でも指摘されています。特に「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」は、EDの重大なリスクファクターであることがわかっています。SASは、睡眠中に呼吸が何度も止まる病気で、大きないびきが特徴です。
複数の研究を統合したメタアナリシスによると、SASの患者はそうでない人に比べてEDになるリスクが1.82倍も高いことが示されており、SASの標準的な治療法であるCPAP(シーパップ)療法(睡眠中にマスクを装着し、空気を送り込む治療)を行うことで、EDの症状が改善することが報告されています。
あなたが飲んでいる「あの薬」が原因かもしれない
EDの原因が、他の病気の治療のために服用しているごく一般的な薬にある可能性も指摘されています。
もしあなたが以下の薬を服用している場合、主治医に相談することが重要です。
抗うつ薬
一部の抗うつ薬、特にSRI(選択的セロトニン再取込み阻害薬)と呼ばれるタイプの薬は、高い頻度で性機能障害を引き起こすことが知られています。例えば、パロキセチンという薬では64.51%の患者にEDが発生したというデータがあります。さらに深刻なのは、PSSD(post-SSRI sexual dysfunction)という状態で、薬の服用を中止した後も性機能障害が持続してしまうケースがあることです。
前立腺肥大症の治療薬 /男性型脱毛症の治療薬
前立腺肥大症の治療に広く使われる5α還元酵素阻害薬も、EDを引き起こすことが多くの研究で示されています。
例:フィナステリド(プロスカー🄬/プロペシア🄬)、デュダステリド(アボルブ🄬/ザガーロ🄬)
しかし、これらの薬はそれぞれの病気にとって重要な治療薬です。
EDの症状に気づいたら、自己判断で薬を中断するのではなく、必ず処方した医師に相談してください。
治療と性機能の両立について話し合うことが、QOL(生活の質)を保つために不可欠です。
ネットのED治療薬、その半数近くが偽物という危険な現実
ED治療薬を医療機関で処方してもらうことに抵抗を感じ、インターネットで安易に購入されていますが、「ED診療ガイドライン」はこれに非常に強い警鐘を鳴らしています。
日本国内で実施された調査によると、インターネットを通じて購入されたED治療薬の実に43.6%が偽造品であったことが判明しました。これは、2つに1つ近くが偽物であるという衝撃的な数字です。
これらの偽造薬の危険性は、効果がないことだけではありません。表示とは全く異なる成分や、健康に深刻な害を及ぼす物質が含まれていることがあります。実際に、偽造ED治療薬の中に糖尿病治療薬の「グリベンクラミド」が混入しており、それを服用した人が重篤な低血糖発作を起こした事例が報告されています。異常に安い価格の場合には、表示と異なる成分や質が低い薬剤である可能性がありますのでご注意ください。
ガイドラインでも、ED治療を安全に行うためには、個人の判断でインターネットから購入するのではなく、必ず正規の医療機関を受診し、医師の診断のもとで本物の治療薬を処方してもらうことを推奨しています。
リスクファクター
1. 加齢
全ての疫学調査で共通する最も重要なリスクファクター。日本人男性でも年齢とともに罹患率が上昇し、70歳代では71%が中等度ないし完全EDであったとの報告もあり。
2. 糖尿病
患者の35~90%にEDが発生し、非糖尿病患者より10~15年早く発症。不良な血糖管理、罹病期間、末梢神経障害がED発生と関連。EDが糖尿病の初発症状である場合もあります。
3. 肥満と運動不足
BMIの増加に伴いEDリスクは上昇。週2.5時間以上のランニングはEDリスクを30%低下。肥満者に対する生活習慣介入(カロリー制限と運動)は、勃起機能を改善するとされます。
4. 心血管疾患・高血圧
高血圧はEDの独立したリスクファクターであり、ED患者では高血圧の合併頻度が高い。EDは冠動脈疾患の重要なマーカーであり、冠動脈疾患発生の2~3年前にEDが自覚されることが多いとされます。。EDを有する者は心血管イベントの相対リスクが1.47と有意に高い。
5. 喫煙
多くの研究で喫煙はEDの有意なリスクファクターとされ、オッズ比は1.5~2.5。喫煙期間や本数との用量反応関係も報告されています。
6. テストステロン低下
性腺機能低下症の患者では、テストステロン補充療法(TRT)によってEDが改善します。転移性前立腺癌のアンドロゲン除去療法は高率にEDを引き起こすとされます。
7. 慢性腎臓病(CKD)・下部尿路症状(LUTS)
CKD患者のED罹患率は70%。LUTSの重症度とEDの重症度には相関があり、LUTSはEDの独立した予測因子とされます。
8. 神経疾患
多発性硬化症(50-75%)、脳卒中(48.3%)、パーキンソン病(68.4%)などで高率にEDを併発。多系統萎縮症ではEDが初発症状となることがあります(37%)。
9. 外傷・手術
脊髄損傷はEDのリスク比が特に高い。前立腺癌(根治的前立腺摘除術)、膀胱癌(膀胱全摘術)、直腸癌に対する骨盤内手術は、神経損傷により高率にEDを引き起こすとされます。
10. 心理的・精神疾患的要素
うつ症状はED発生のオッズ比を1.82~2.02高める。EDとうつは双方向性の関係にあるとされます。
11. 薬剤
降圧薬(利尿薬、β遮断薬)、抗うつ薬(特にSRI/SNRI)、5α還元酵素阻害薬はEDを誘発する可能性があるとされています。
12. 睡眠時無呼吸症候群(SAS)
SAS患者のEDリスク比は1.82と有意に高い。
CPAP療法によってEDが改善することが示されています。
薬物療法:PDE5阻害薬(ホスホジエステラーゼ5阻害薬)
(シルデナフィル:先発品バイアグラ、バルデナフィル:先発品レビトラ、タダラフィル:先発品シアリス)
これら3剤は国内外で十分な有効性と安全性が確認されていますが、薬剤ごとの特性や患者背景に応じて、知識のある医師による総合的判断のもとの処方が必要となります。
これらの薬剤は、陰茎海綿体に豊富に存在するPDE5(ホスホジエステラーゼ5)という酵素を競合的に阻害します。これにより、細胞内のcGMP濃度が高まり、陰茎海綿体平滑筋の弛緩が促進され、勃起が起こりやすくなります。
主な副作用:頭痛、ほてり、消化不良、鼻閉などが一般的。多くは軽度で一過性。
• 重篤な副作用(稀)
◦ 非動脈炎性前部虚血性視神経症(NAION): 突然の無痛性視野欠損。
◦ 突発性難聴: 片側性の聴力低下。
◦ 持続勃起症: 4時間以上勃起が持続する場合、緊急処置が必要。
• 絶対禁忌
◦ 硝酸薬・NO供与薬: 降圧作用を増強し、危険な血圧低下を招くため併用は絶対禁忌。
具体例:ニトログリセリン、ニトロール錠、フランドル錠、アイトロール錠、イソニトール錠、ニトロペン舌下錠、シグマート錠 (ニコランジル)など心血管疾患や狭心症の治療に使用される薬剤。いかなる剤形(内服、舌下、貼付、スプレー等)であっても併用は絶対禁忌。
◦ 可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)刺激薬(リオシグアト): 同様に著明な血圧低下を起こす可能性があるため併用禁忌
具体例:アデムパス、リオシグアトなど、肺動脈性肺高血圧の治療薬
• 併用注意薬:
CYP3A4阻害薬➡特定の抗真菌薬(イトラコナゾールなど)や抗HIV薬はPDE5阻害薬の代謝を阻害し、血中濃度を上昇させるため、併用する際はPDE5阻害薬の用量を減らす必要があります。
α遮断薬/一部の抗HIV薬➡前立腺肥大症や高血圧の治療に用いられるα遮断薬は、血管拡張作用を持つため、併用により血圧が過度に低下する可能性があります。併用する場合は、低用量から開始するなど慎重な投与が必要です。
など。
シルデナフィル:先発品バイアグラ
・最も歴史がある薬、空腹時もしくは 食事の1時間前に服用すると 効果的。高脂肪食で効果が遅延。食後の場合には、2時間以上あけての内服。
・服用後30分~60分程度から効果が現れます。性行為の1時間前に内服。性的刺激がない限りは勃起しません。
・最大4時間程度、効果持続(平均3~4時間)
・多くの方が「顔のほてり」を感じます。その他に「頭痛」「動悸」「鼻炎」「不快感」や光に過敏になり色が変化して見えたりする「視覚異常」などがありますが、4~6時間で症状が多くは収まれば、問題ないとされます。
・1日1回。24時間以内の連続服用は控えてください。
・めまい/視覚障害を起こす場合には、効果のある4~6時間の間は、運転や機械の操作は控えてください。
バルデナフィル:先発品レビトラ(ジェネリック販売中止、先発品のみ)
・最も即効性のある薬で、約15~30分程度で効果が出始め、性行為の15~30分前に内服。高脂肪食で効果が遅延。食後の場合には、2時間以上あけての内服。性的刺激がない限りは勃起しません。
・最大10時間程度、効果持続(平均5~8時間)
・多くの方が「顔のほてり」を感じます。その他に「頭痛」「動悸」「鼻炎」「不快感」や光に過敏になり色が変化して見えたりする「視覚異常」などがありますが、4~6時間で症状が多くは収まれば、問題ないとされます。
・1日1回。24時間以内の連続服用は控えてください。
・めまい/視覚障害を起こす場合には、効果のある4~6時間の間は、運転や機械の操作は控えてください。
タダラフィル:先発品シアリス
・服用後30分~60分程度で効果が現れます。性行為の1時間前に内服。性的刺激がない限りは勃起しません。
・最大36時間程度、効果持続する薬で、服用のタイミングを考えたり、効果時間内に行為を終えなければならないといったプレッシャーや焦りを感じる必要がありません。たとえば金曜の夜に服用すれば日曜の朝まで効果が持続するため、海外では 「ウイークエンド・ピル」 と呼ばれています。
・多くの方が「顔のほてり」を感じます。その他に「頭痛」「動悸」「鼻炎」「不快感」や光に過敏になり色が変化して見えたりする「視覚異常」などがありますが、4~6時間で症状が多くは収まれば、問題ないとされます。
・1日1回。24時間以内の連続服用は控えてください。
・めまい/視覚障害を起こす場合には、効果のある4~6時間の間は、運転や機械の操作は控えてください。
当院では、診察のうえでの処方を原則とし、オンラインネット販売などの診察なしでの処方はしておりません。
効果のない内服の仕方:
●食後に服用した場合・・・食後では薬剤の吸収する腸管に油膜がべったりついています。ED薬の有効成分は、この油膜があると吸収できないため、血液中に入らずにそのまま対外に排泄されてしまうことになり、効果がでません。空腹時に服用することがポイントになります。
●食後2~3時間空けての服用した場合でも・・・
中華料理、焼肉、ラーメン、洋食などの脂っこい食事の場合には、食後6~7時間はこの油膜がとれないとされています。
●アルコールの吸収が強くなり過ぎることがあるため、アルコールは少なめにする必要があります。ED薬の効果も下がるとされています。
効果のでやすい内服の仕方:
●空腹時に内服し、30分~1時間以上経過してからの食事であれば、ED薬の有効成分が血液内に吸収された後なので影響はかなり少なくなります。
●和食、お寿司などで脂分の少ない食事を腹6~7分目など軽くとるようにし、食後2~3時間は空けてからの服用とする。
各薬剤価格(税込)

Q:「青いイルカのながたクリニック」での流れと診察ポリシー
●自費診療は、オンライン診療では当院は対応しておりません。
注:対面診察のうえ、対応外となり、処方できないとしても自費診療のコストは発生します。3.000~4.000円となっております。
オンラインでのご要望の場合には、他医療機関でのご相談をお願い致します。
●診察のうえ、自費処方対応薬局にて処方と薬剤指導を受けて頂く流れとなり、それぞれでコストが発生する流れとなります。しかし、
他のオンライン診療などで対応している診察料/薬剤指導料0円をうたっているところと総額コストは同等以下となっていますので
ご安心ください。
注:診察料/薬剤指導料が無料とうたっているところは、総額コストの中に郵送料なども含まれた価格で表記されているだけですので
ご注意ください。
●保険診療と自費診療は、混合診療となるため、現時点の国内のルールでは、同日診療ができません。ご注意ください。