メスの握れる!
プライマリ ケア/総合診療
感染症診療&アレルギー診療に強い!
乳幼児~高齢者&幅広い診療域まで対応

希惺会
青いイルカの




講演/取材依頼は
上記メールアドレスにて
お願いします。
注:メールや電話での医療/健康に関する相談や診察は
対応できませんのでご了承ください。その際には、
対面診察にて宜しくお願い致します。
050ー3355ー7626
抗アレルギー薬の正しい選びかた
抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬)には、非常に多くの種類があります。昭和の頃には、眠気の強い薬/第1世代抗ヒスタミン薬を夜内服することが、睡眠をよくして効果が高いというイメージがありましたが、今は科学的/医学的にその効果は否定され、都市伝説とされています。
令和以降、非常に眠気が少なく、鎮静性のない第2世代抗ヒスタミン薬(新+プラス世代)がアレルギー性鼻炎/蕁麻疹などに効果が高く即効性もあり、質のよい睡眠を得られることができるとされており、国内外の様々な報告データでそれが証明されています。
2010~2013年頃によく処方されていた第2世代でも鎮静性のある抗ヒスタミン薬であるオロパタジン(アレロック®)などはウイスキーの水割り2杯飲んだぐらいの判断力の低下をきたすとされ、車だけでなくフォークリスト、自転車などの車両全般が運転禁止とされ、機械操作なども禁止とされています。本人の自覚がなくとも考え方は飲酒運転と同等で添付文書に運転禁止とされており、非鎮静性の抗ヒスタミン薬が市場に出ている現在は、デメリットでしかないと考えられています。
もし、事故を起こした場合には、そこが争点になります。
抗アレルギー薬の知識のアップデートをしていない医療機関では、いまだに良かれと思って処方されていることもありますが、今やデメリットの少ない鎮静性のない第2世代抗ヒスタミン薬(新+プラス世代)の薬が市場に出ていますでの、コレを処方選択としない理由はありません。
第2世代+第1世代抗ヒスタミン薬の併用も相乗効果はなく、デメリットが勝るとされています。
点鼻薬も1日1回で1日効果の期待できるステロイド点鼻薬が主流となり、昭和/平成初期の頃によく使われていた1日2回噴霧する必要性のあるフルナーゼ点鼻薬などはもはや使う理由がなくなってきています。ステロイド点鼻薬は、ステロイドですが局所に微量であるため、妊婦の方も使うことができます。
同様にもはや発売中止となっている先発品名:セレスタミン配合錠は、半分がステロイド、半分が高度鎮静性の強いクロルフェニラミンという変な組み合わせの日本独特の昭和の薬剤がジェネリックでのみ保険収載されています。これは、眠気が強く、判断力がかなり下がるばかりでなく、長期に内服することで副作用の高い経口ステロイド合剤となります。(余計な第1世代抗ヒスタミン薬の組み合わせはデメリットでしかない)
非常に症状がひどいときや好酸球性鼻副鼻腔炎で重度の鼻閉を伴う時などでどうしてもステロイド薬が必要な場合には、純粋なステロイド薬のみを頓用という使い方や短期漸減(徐々に減量していく)といった使い方で対応することで副作用に対応しながら処方することの方が理にかなっています。
つまり、エンペラシン/サクコルチン/ヒスタブロック/プラデスミン/ベタセレミンなどのセレスタミン配合錠のジェネリックは
デメリットが勝るため、処方すべきではないとも考えられます。
標榜科が何科ではなく、病院の規模にも関係なく、アレルギーの知識を日々アップデートしている医師に相談してみてください。




