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抗アレルギー薬の正しい選びかた

抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬)には、非常に多くの種類があります。昭和の頃には、眠気の強い薬/第1世代抗ヒスタミン薬を夜内服することが、睡眠をよくして効果が高いというイメージがありましたが、今は科学的/医学的にその効果は否定され、都市伝説とされています。

 

令和以降、非常に眠気が少なく、鎮静性のない第2世代抗ヒスタミン薬(新+プラス世代)がアレルギー性鼻炎/蕁麻疹などに効果が高く即効性もあり、質のよい睡眠を得られることができるとされており、国内外の様々な報告データでそれが証明されています。

 

2010~2013年頃によく処方されていた第2世代でも鎮静性のある抗ヒスタミン薬であるオロパタジン(アレロック®)などはウイスキーの水割り2杯飲んだぐらいの判断力の低下をきたすとされ、車だけでなくフォークリスト、自転車などの車両全般が運転禁止とされ、機械操作なども禁止とされています。本人の自覚がなくとも考え方は飲酒運転と同等添付文書に運転禁止とされており、非鎮静性の抗ヒスタミン薬が市場に出ている現在は、デメリットでしかないと考えられています。

もし、事故を起こした場合には、そこが争点になります。

 

抗アレルギー薬の知識のアップデートをしていない医療機関では、いまだに良かれと思って処方されていることもありますが、今やデメリットの少ない鎮静性のない第2世代抗ヒスタミン薬(新+プラス世代)の薬が市場に出ていますでの、コレを処方選択としない理由はありません。

 

第2世代+第1世代抗ヒスタミン薬の併用も相乗効果はなく、デメリットが勝るとされています。

点鼻薬も1日1回で1日効果の期待できるステロイド点鼻薬が主流となり、昭和/平成初期の頃によく使われていた1日2回噴霧する必要性のあるフルナーゼ点鼻薬などはもはや使う理由がなくなってきています。ステロイド点鼻薬は、ステロイドですが局所に微量であるため、妊婦の方も使うことができます。

同様にもはや発売中止となっている先発品名:セレスタミン配合錠は、半分がステロイド、半分が高度鎮静性の強いクロルフェニラミンという変な組み合わせの日本独特の昭和の薬剤がジェネリックでのみ保険収載されています。これは、眠気が強く、判断力がかなり下がるばかりでなく、長期に内服することで副作用の高い経口ステロイド合剤となります。(余計な第1世代抗ヒスタミン薬の組み合わせはデメリットでしかない)

 

非常に症状がひどいときや好酸球性鼻副鼻腔炎で重度の鼻閉を伴う時などでどうしてもステロイド薬が必要な場合には、純粋なステロイド薬のみを頓用という使い方や短期漸減(徐々に減量していく)といった使い方で対応することで副作用に対応しながら処方することの方が理にかなっています。

つまり、エンペラシン/サクコルチン/ヒスタブロック/プラデスミン/ベタセレミンなどのセレスタミン配合錠のジェネリックは

​デメリットが勝るため、処方すべきではないとも考えられます。

乳幼児に対する第1世代抗ヒスタミン薬は、実は眠気/喉の渇き以外にもリスクがあります

それに関してはコチラで解説しています。

標榜科が何科ではなく、病院の規模にも関係なく、アレルギーの知識を日々アップデートしている医師に相談してみてください

 
抗ヒスタミン1.png

乳幼児の第1世代抗ヒスタミン薬処方リスクとは?

抗ヒスタミン薬痙攣.png

昭和の頃から慣習的に良かれと思って、風邪やアレルギーの際によく使われてきた眠気の強い副作用のある

「第1世代抗ヒスタミン薬」

残念ながら、眠気や喉の渇きなどの副作用の少ない「第2世代抗ヒスタミン薬」であっても風邪により鼻炎には、

症状を軽減するような効果がないとされています・・・。

 

アレルギー性鼻炎においても、原則はステロイド点鼻薬であり、それだけで効果が不十分な患者さんに効果を高め

るために第2世代抗ヒスタミン薬の中でも中枢移行性の少ない薬を選択して処方する/内服するというのが現在の

考え方となったいます。

 

第2世代+第1世代抗ヒスタミン薬の2剤併用によって、効果を高めるというイメージが昭和時代の医療でなされて

いましたが、いまや、デメリットが勝るとされ、眠気の副作用と利用することで睡眠の質を良くするという根拠も

なく、イメージでしかなかったというのが現状だったりします。また、夜飲むからいいというものも昭和の都市伝

説だったりします。

その理屈でいうと睡眠薬として、飲んでいるという論理になってしまうだけですし・・・。

「眠くなる≒睡眠の質がよくなる」というのはイメージでしかなく、1日中ぼーっとするということでしかないと

いうことになります。

昔は、下記のヒドロキシジン塩酸塩(アタラックス、アタラックスP)などは20~30年以上前には、全身手術前の

鎮静剤として成人などにも処方されていたぐらい非常にぼーっとする薬剤だったりします。


しかし、今でも処方され続けている医療機関もまだあり、学びのアップデートが不可欠となってります。

この論文では、第1世代抗ヒスタミン薬は、

 

  • 小児全体(6ヶ月〜7歳以上)

    • 第一世代抗ヒスタミン薬を処方された小児全体では、痙攣発作のリスクが22.0%高まるという関連性が見られました。

  • 特にリスクが高い2歳未満のお子さん(生後6ヶ月〜24ヶ月)

    • この年齢層に限定すると、第一世代抗ヒスタミン薬の処方によって、痙攣発作のリスクが49%高まるという結果が示されました。これは他の年齢層に比べて特に高い数字です。

 

 

特に、生後6か月から24か月のお子さんでは、このリスクがさらに高く、他の年齢層のお子さんに比べて顕著に増加すること

が示されています。

 

この年齢の赤ちゃんが影響を受けやすい理由は、以下の通りです。

 

  • 脳が急速に発達している時期である

  • 脳を守るバリアがまだ未完成である

  • 薬を分解・排出する機能がまだ未熟である

     

乳幼児に適応のある主な第一世代抗ヒスタミン薬

 

  • クロルフェニラミンマレイン酸塩

    • 先発品名:ポララミン

  • メキタジン

    • 先発品名:ゼスラン、ニポラジン

  • オキサトミド

    • 先発品名:セルテクト

  • ピプリヒドリナート

    • 先発品名:サリグー

  • ヒドロキシジン塩酸塩

    • 先発品名:アタラックス、アタラックスP

     

特に、既熱性けいれん、神経学的疾患などのあるお子さんには要注意です。

 

Kim JH, Ha EK, Han B, Han T, Shin J, Chae KY, Rhie S, Han MY. First-Generation Antihistamines and Seizures in Young Children. JAMA Netw Open. 2024 Aug 1;7(8):e2429654. doi: 10.1001/jamanetworkopen.2024.29654. PMID: 39196558; PMCID: PMC11358850.

乳幼児と第1世代抗ヒスタミン薬のリスク

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